12.天文(月・星・太陽・宇宙)

初空(はつぞら hatsu zora):今朝の空 kesa no sora
   元旦の空。

   はつぞらのたまたま月をのこしけり     久保田万太郎
   初空に末広の雲大の吉     稲森如風
 

初茜(はつあかね hatsu akane):
   初日の出の前に東の空がほのぼのと赤くなること。

初明り(はつあかり hatsu akari):初夜明け hatsu yoake
   元日の朝、ほのぼのと明るくなること。

   初明り寝よか起きよか迷いけり     稲盛如風
 

初日(はつひ hatsu hi):初日の出 hatsu hi no de
   元日の朝の日の出。

   初日さす朱雀道りの静かさよ     河東碧梧桐
   初日さす松はむさし野にのこる松     水原秋桜子
   初日の出待つときめきは恋に似て     鈴木真砂女
   もどかしや雲の向こうの初日の出     稲森如風
   顔見せよ雲また雲の初日の出     稲森如風
 

初晴(はつばれ hatsu bare):
   元日の晴天。新年最初の晴天。

   初晴や何かいいことありそうな     稲盛如風
 

初東風(はつごち hatsu gochi):
   新年最初の東風。

初凪(はつなぎ hatsu nagi):
   元日の海が、凪いでいること。

御降(おさがり o sagari):
   元日に降る雨や雪。縁起の良いものとされる。

初霞(はつがすみ hatsu gasumi):
   新年の野や山の霞。

春の初風(はるのはつかぜ haru no hatsu kaze):
   春の始めに吹く風。三が日に吹くと豊作の予兆とされた。