15.動物(虫類)

虫類・爬虫類・両生類の季語:
   (秋の蝶/あきのちょう akinochou、秋蝶 akichou)
   (蜻蛉/とんぼ tonbo、やんま yanma、秋茜 akiakane、赤蜻蛉 akatonbo、塩辛とんぼ shiokaratonbo)
   (蜉蝣/かげろう kagerou)     【薄翅蜉蝣 usubakagerou、草蜉蝣 kusakagerou(厚)】
   (秋の蝉/あきのせみ akinosemi、秋蝉 akizemi、残る蝉 nokorusemi)
   (蜩/日暮/ひぐらし higurashi、かなかな kanakana、夕蜩 yuuー、暁蜩 akeー)
   (法師蝉/ほうしぜみ houshizemi、つくつく法師 tsukutsukuboushi、おしいつくつく oshiitsukutsuku、
       つくつくし tsukutsukushi)
   (落蝉/おちぜみ ochizemi、死蝉 shinizemi)
   (虫/蟲/むし mushi、虫の闇 mushinoyami、虫の秋 mushinoaki、虫の声 mushinokoe)
   (虫時雨/むししぐれ mushishigure、虫すだく mushisudaku)
   (蟋蟀/こおろぎ koorogi、ちちろ虫 chichiromushi、ちちろ chichiro)
   (鈴虫/すずむし suzumushi 、月齢児 getsureiji)
   (松虫/まつむし matsumusi、金琵琶 kinbiwa、ちんちろりん chinchirorin)
   (邯鄲/かんたん kantan)
   (草雲雀/くさひばり kusahibari、朝鈴 asasuzu)
   (鉦叩/かねたたき kanetataki)
   (きりぎりす kirigirisu、ぎす gisu、機織 hataori)
   (馬追/うまおい umaoi、すいっちょん suicchon、すいと suito)
   (くつわむし kutsuwamusi、がちゃがちゃ gachagacha、管巻 kudamaki)
   (飛蝗/ばった batta、きちきち kichikichi、はたはた hatahata)
   (蝗/稲子/いなご inago)
   (浮塵子/うんか unka、横這 yokobai、よこぶよ yokobuyo)
   (蟷螂/とうろう tourou、かまきり kamakiri)
   (茶立虫/ちゃたてむし chatatemushi、小豆洗い azukiarai、隠座頭 kakurezatou)
   (放屁虫/へひりむし hehieimushi、屁こきむし hekokimushi、ごみ虫 gomimushi、へっぴり虫 heppirimushi)
   (栗の虫/くりのむし kurinomushi、栗虫 kurimushi)
   (芋虫/いもむし imomushi、青虫 aomushi、柚子坊 yuzubou)     【毛虫 kumushi(夏)】
   (菜虫/なむし namushi、菜の青虫 nanoaomushi)
   (竃馬/いとど/かまどうま itodo/kamadouma、かまどむし kamadomushi、おかまこおろぎ okakoorogi)
   (秋蚕/あきご akigo、秋繭 akimayu)     【夏蚕 natsugo(夏)】
   (秋の蛍/あきのほたる akinohotaru、秋蛍 akibotaru、残る蛍 nokoruhotaru、病蛍 yamihotaru)
        【蛍 hotaru(夏)】
   (秋の蚊/あきのか akinoka、残る蚊 nokoruka、別れ蚊 wakareka、蚊の名残 kanonagori)
   (あきの蜂/あきのはち akinohachi、残る蜂 nokoruhachi)     【蜂 hachi(春)】
   (螻蛄/けら kera、おけら okera、螻蛄鳴く keranaku)
   (地虫鳴く/じむしなく jimushinaku)
   (蚯蚓鳴く/みみずなく mimizunaku)     【蚯蚓 mimizu(夏)】
   (蓑虫/みのむし minomushi、鬼の子 oninoko、鬼の捨子 oninosutego、みなし子 minashigo、
       蓑虫鳴く minomushinaku)
   (蛇穴に入る/へびあなにいる hebiananiiru、秋の蛇 akinohebi)     【蛇 hebi(夏)】
   (穴惑い/あなまどい anamadoi)
   (蜥蜴穴に入る/とかげあなにいる tokageananiiru)     【蜥蜴 tokage(夏)】
   (蟻穴に入る/ありあなにいる ariananiiru)     【蟻 ari(夏)】

     海士(あま)の屋小海老にまじるいとどかな     松尾芭蕉
     赤蜻蛉筑波に雲もなかりけり     正岡子規
     から松は淋しき木なり赤蜻蛉     河東碧梧桐
     西ゆ北へ雲の長さや夕蜻蛉     大須賀乙字
     ひぐらしに燈火はやき一ト間かな     久保田万太郎
     一と跳びにいとどは闇へ帰りけり     中村草田男
     蜻蛉行くうしろ姿の大きさよ     中村草田男
     かのことは夢まぼろしか秋の蝶     鈴木真砂女
     赤とんぼ子供の頃に飛んで行け     稲森如風
     細身でもひるまぬトンボのひと休み     稲森如風
     音をあげぬ蝉大写し恬として     稲森如風
     揚羽蝶飛ぶな移るな食いはせぬ     稲森如風
     とんぼ撮り今日はここまで寄ったのさ     稲森如風
     蝉取りや林抜ければ秋の夕      稲森如風
     我が思い君の思いや黒揚羽      稲森如風
     水の音ただ聞くばかり赤とんぼ      稲森如風
     日暮しや一句なかなか四苦八苦      稲森如風
     遠明り闇のそこここ虫のソロ      稲森如風
     東京の揚羽に喜ぶ不幸せ      稲森如風
     初鳴きや桜の宿の法師蝉     稲盛如風
     秋の蝉今日果てるとも果てぬとも      稲森如風
     ほらお聞き声一筋の秋の蝉      稲森如風
     法師蝉色即是空と恋狂い      稲森如風
     友と別れほろ酔いの道虫のソロ      稲森如風
     しずしずと足場探して虫の闇      稲森如風
     木漏れ日やつくつくぼうしの声しきり      稲森如風
     どこで鳴きどこで鳴き止む法師蝉      稲森如風
     法師蝉今日限りかと声を聴く      稲森如風
     虫の闇端然として薔薇ひとつ      稲森如風